『ファイナルファンタジーVII』25周年を記念して、『ファイナルファンタジーVII リメイク』の開発者たちのインタビューを掲載!
ここでしか読めない開発秘話を1週間に1Chapterずつ公開いたします。
ブログを読んだ後は『FFVII リメイク』を再びプレイしたくなること必至!
開発の舞台裏を知って、また一味違ったミッドガルの旅をお楽しみください!
※記事内には『ファイナルファンタジーVII リメイク』の内容含みますので未プレイの方はプレイしてからご覧いただくことを推奨いたします。
Chapter7~11はこちら!
Chapter12~16はこちら!
Chapter17~18はこちら!
Chapter1:壱番魔晄炉爆破作戦
Q:駅の広告ポスターや、自動販売機をデザインなされたのはどなたでしょうか。また今回のデザインが選ばれた理由はなんでしょうか。また、発売される最終版から除外されたデザインなどはあったのでしょうか。もしあったとすれば、その理由を教えてください。
A:私と数名のスタッフがデザインしました。ポスターは、神羅の影響が大きくなる公共性の高い施設用を想定したものと汎用のものがあります。
商品広告の中にFFならではのネタや神羅を宣伝するものを入れて、今作の世界に誘導しやすくしました。現実の企業広告のキャッチコピーに似ているという理由で除外されたデザインはありました。
菅原 瑞士(エンヴァイロメントアートワーク)
Q:発車案内の電光掲示板はどのように作られたのでしょうか。ミッドガルの電車全ての時刻表は存在するのでしょうか、またはこのシーンの為だけに作られたのでしょうか。
A:近代的な壱番街駅のために作られました。ゲーム進行には関係ないもののわりに制作には悩みました。最終電車の時刻から逆算して今の表示時刻にし、次の列車との間隔も大都市でありながら魔晄炉職員の利用が多いことを考慮したものにしています。ミッドガルの電車全ての時刻表?それを作ることができたら本物の鉄道職員になれそうです!
菅原 瑞士(エンヴァイロメントアートワーク)
Q:本ゲームでは、オリジナルの『FFVII』と比べると、ゲームの序盤の内容であるにもかかわらず、台本自体はすでに、遥かに詳細に作られています。『FFVII リメイク』を作るにあたり、どのように原作の台本が使用されたのか、またどのように脚色されたのでしょうか。
A:原作の当時とリメイクの現在とは「台本」がゲーム開発において担う役割が大きく変わっています。
原作の当時はゲームの初期段階のストーリーを伝えれば十分だったのですが、現在ではゲーム開発に詳しくはない役者さんたちのモーションキャプチャや音声収録などの台本としても使用しますし、舞台となる背景などがまだ存在しない箇所などは大規模な開発チーム全体が同じイメージをもてるように詳細な書き込みが必要です。
ゲームデザインが進むとそのゲーム内容にあわせてキャラクターの心情や状況を伝える内容も補足したり書き込みが必要だったりもします。
リメイクの台本の執筆時には原作のゲームをプレイしたり、プレイ動画を参照したりすることはありますが、原作の台本を参照しながら書くことはあまりなかったです。原作をプレイしたときの印象を重視してさらにそこを補強するようにしつつ脚色を加えて作成しています。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:クラウドをブレイブモードに切り替えると、クラウドの構えがオリジナルの『FFVII』のセフィロスの戦闘時の構えと似ているように見えます。このデザインは意図的なのでしょうか。もし、そうだとすれば、この構えはクラウドがソルジャー時代に習得したものなのでしょうか。またはクラウドは彼の(元)ヒーローの真似をしているのでしょうか?
A:特にそういった設定を意図したものではなく、通常の構えと変化を大きくしてモードが変わったことをはっきりわかりやすく伝えたい、かっこよく、攻撃やガードにつながりやすい構え、クラウドのキャラクター性、ということを意識してモーションデザイナーの方と設計していった結果です。
理にかなった構えだったからこそ、結果的に似ることになったのかもしれません。
遠藤 皓貴(バトルディレクター)
Q:主人公たちが炉心に到達するために乗るエレベーターのデザインは、オリジナル作品と比べてずっと清潔に見えます。なぜこのエレベーターは完全にリニューアルされたのでしょうか。
A:メンテナンスの頻度を高く設定した理由として、従業員が先ほどまでこのエレベーターを使っていたかもしれないという雰囲気を滲ませて、ミッドガルの人々が魔晄に密接に関わっていることを連想させたい意図がありました。
三宅 貴子(エンヴァイロメントディレクター)
Q:レーザービームのミニゲームは、オリジナルの『FFVII』にはなく、『FFVII リメイク』で追加されましたが、このゲームは『FFVII リメイク』の開発時に初めてデザインされたものでしょうか。それとも、元々『FFVII』のために構想されたものが、当時は実装できず、リメイク版で採用されたのでしょうか。
A:オリジナル『FFVII』で構想されていたものではありません。
1章は各種機能のチュートリアルを組み込む必要があり、ダッシュの操作説明をジェシーのキャラクター紹介と絡めて魔晄炉に潜入するという体験させるために採用しました。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:私たちは、レーザービームのミニゲームでのジェシーの反応が大好きです。全体的に、ミッション全体に対して、気ままでリラックスしているように見えますが、なぜ、彼女はクラウドやバレットのように緊迫した雰囲気ではないのでしょうか。
A:ジェシーはもともとさばさばとした性格で、みんなの緊張をほぐすような行動をしている面があります。
ジェシーに限らずアバランチのメンバーたちは、反神羅を掲げ星を守る活動に対して、学生運動的なカジュアルなのりもあり参加しています。とくに最初の壱番魔晄炉爆破ミッションに関しては、ジェシー達は大きな被害を生むこととは想像していなかったのですが、実際には神羅側の策略にはまり、八番街などに大きな被害をもたらすことになります。
この事件の後から徐々にアバランチもシリアスなムードになっていきます。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:なぜ、爆破タイマーの時間を選ぶ選択肢が出てくるのでしょうか。時間の選択は何かゲーム内で影響が出てくるのでしょうか。
A:ガードスコーピオン戦後の脱出パートの緊張感を演出するためにも、自分で時間を設定するということが体験としてエッセンスになると考え採用しました。ゲーム内の影響としては二章でジェシーの報酬が追加されます。
また、オリジナルFFとは異なりガードスコーピオン戦中はタイマーをカウントしてないのは、まだバトルシステムになれていないプレイヤーにとってストレスに感じる度合いが強かったので、バトル終了後からのカウントに調整しました。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:ガードスコーピオンの全攻撃はどのように考えらえて作られたのでしょうか。攻撃の一部は『FFVII』のガードスコーピオンが基になっていますが、新しい攻撃や、移動やジャンプの仕方などは、明らかに『FFVII リメイク』で初めて導入されています。
A:もちろん、原作の動きはリスペクトしたかったので、使える部分は最大限使いたかったのですが、今作はリアルタイムアクションであり、原作の動きだけでは補えない部分も多くありました。
アクションといえど、完全に瞬発力だけを必要とする 設計をしてしまうと、普段アクションゲームをあまり遊ばないユーザーに対しての敷居が上がりすぎてしまうので、比較的長いスパンで考えながら戦えるよう、立ち位置による有利不利も大事な設計として取り入れるつもりでした。
そういった視点で見たときに、ガードスコーピオンから見てどの位置にプレイヤーがいるか、それが正解の立ち位置、距離感なのか危険なものなのか、それをわかりやすく実現するために、ガードスコーピオンのキャラ性を意識したうえで実現できる動きを模索していった結果です。
遠藤 皓貴(バトルディレクター)
Q:バレットはクラウドのバスターソードを片手で扱うことができるほど強いのでしょうか。
A:バレットの腕の太さはゲーム中に見ても凄く太いというのが見て取れます。こちらをわかりやすくクラウドと比較してみますと例えば上腕の断面積で比較するとバレットはクラウドの約4倍の面積となります。
この違いをざっくり筋肉量とすればバレットは片手で持ち上げ振り下ろすことは出来そうです。
ただし武器として扱うとなると話は別です。なぜならバスターソードを「仮に鉄として」考えると重さが約40kgの大剣となり、扱うには筋力以外にも様々な要素が必要でしょう。
こちらを華麗に扱っているクラウドは流石といったところです。
風野 正昭(キャラクターモデリングディレクター)
Chapter2:八番街の出会い
Q:Chapter2では、マテリア装備とセットアップが習得できるようになります。チームの方々がプレイをされる際のお気に入りマテリアや組み合わせなどはございますか。
また、上の質問と近いですが、開発中に考えもしなかったマテリアの組み合わせを、オンライン上でファンが使用しているのを目撃して驚いた経験などはございますか。
A:はんいか、ぞくせいなどはやはり定番でつけるメンバーが多かったようです。
あとは、ATBれんけいなど、ATBが増える系のマテリアも積極的に利用されていました。
あまり予想外の組み合わせ等は見ることはなかったと思いますが、裏を返せば遊びの範囲が少し狭かったということなので今後の課題として受け取っています。
遠藤 皓貴(バトルディレクター)
Q:オリジナルの『FFVII』ゲームと比べると、ミッドガルの破壊され具合が激しいように感じます。ミッドガルの街を歩き回るシーンでは、どのようなことを意図して作られたのでしょうか。
A:魔晄炉の破壊の衝撃がよりリアルに大規模に描かれることになったので、それに合わせて破壊表現も大規模になりました。また、ミッドガルの住人が被害を受けている様子を主人公たちが実際に歩いて目の当たりにする構成にすることで、主人公たちが葛藤し迷うことになるストーリーへとつながるように意図しました。
三宅 貴子(エンヴァイロメントディレクター)
Q:八番街市街地は2015年のPSXトレーラーに一瞬だけ映りますが、2015年からゲームの発売までの間、開発の過程でこのゾーンはどれほど変化したのでしょうか。
A:2015年のPSXの時はLookDevが先行している段階で、遊びの方向性が決まっている段階ではありませんでした。
その後、八番街市街地は3つパートとして構成する方針を立てました。
①魔晄炉爆破の惨状を体験してもらうライブパート
②エアリスに出会うことをきっかけに神羅に注目されるバトルパート
③噴水広場での神羅との衝突を受け、さらに追跡が激しくなるバトルパート
序盤は繁華街から始まりますが、神羅に追跡されていくことで徐々に郊外の街並みへと移り変わっていくように意識して制作していました。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:オリジナルの『FFVII』をプレイしたファンは、セフィロスがリメイクのかなり早い段階に登場し、クラウドに接触してきたことにとても驚いたようです。なぜチームの方々はセフィロスをこんなに早い段階でストーリーに登場させることを決めたのでしょうか。クラウドの弱い部分を早い段階からプレイヤーに見せるという意図なのでしょうか。
A:クラウドの内面にあるであろうセフィロスの影響を早い段階から見せるという意図もありますが、リメイクの世界には、セフィロスの存在が強く影響しているため登場も早い段階からする形になっています。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:フィーラーは、我々がエアリスに出会う前に、なぜ既に彼女を妨害しているのでしょうか。エアリスは、自分でも気づかないうちにすでにタイムラインに干渉してしまっていたのでしょうか。
A:八番街市街地でエアリスにまとわりつくフィーラーは妨害しているわけではなく、クラウドとエアリスがその場所で出会えるように導いています。魔晄炉爆破による八番街の混乱の影響でエアリスが逃げ出してしまったりしないようにその場にとどめているといったところです。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:クラウドがセフィロスと対面した後、意識ノイズの中を歩いていきます。
意識ノイズの向こう側に見えるのは過去のニブルヘイムでしょうか?
もしそうであればノイズの中にニブルヘイムを描くうえで苦労した点、こだわった点はございますか?
A:クラウドが育った過去のニブルヘイムです。
フラッシュバックして記憶の混濁を演出する部分は専用のシェーダーを用意して幻覚のように調整を重ねています。
背景においてもあるはずのない木造の建築物を配置し炎上させたり、コントローラーの振動を活用したりとクラウドとプレイヤーとのシンクロ感を高められるようこだわりました。
高井 慎太郎(グラフィックス&VFXディレクター)
Q:クラウドとセフィロスが炎の中で対峙するシーン。
かなりライティングにこだわりを感じられましたが、苦労した点やここに注目してほしいという点などございますか?
A:光源が炎しか無いのでクラウドとセフィロスの肌のトーンが単調にならないよう、オレンジや赤などの様々な色味のライトをミックスさせています。単色のライトでは作れない炎の熱気やシーンの緊張感などにも注目をして頂ければと思います。
山口 威一郎(ライティングディレクター)
Q:オリジナル版でもあった列車内モニターで行うミッドガルの構造説明。いろいろなものがリメイクされ、美しくなっている中フレームモデルだけオリジナルからあまり変わらない印象を受けました。
あえての演出なのでしょうか?
A:はい。あえてこの演出にしています。
この世界の最先端技術は神羅カンパニーが独占している状況でその恩恵を受けて市民が生活しています。各施設作られた時期によって使われた技術レベルが異なっており列車内のモニターは神羅ビルのそれと比較すると何世代も古い設定です。
公共施設なので更新もされず、現在も古いシステムが使われているようですね。
三宅 秀和(カットシーンディレクター)
Chapter3: セブンスヘブン
Q:ティファの紹介シーンはどのように決めたのですか?プレイヤーに向けて、第一印象を強く与えることは重要でしたか。
A:ティファとマリンがセブンスヘブンでみんなの到着を待っているという形で、七番街スラムがアバランチのホームタウンであり、魔晄炉爆破ミッションの緊張感からいったん解放されることを重視しました。そんな状況だからこそ、ティファの優しいキャラクターが引き立つのかと考えました。クラウドにとっても唯一心許せる幼なじみとして、ティファとのやりとりのときだけ、彼の素の一面が見えるようにしています。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:『FFVII』オリジナル版ではセブンスヘブンの地下エリアに行くことが出来ましたが、『FFVIIR』ではこの部分がカットされています。これには何か理由があるのでしょうか。
A:チャプター3では、原作よりもクラウドとアバランチのメンバーには距離があり、セブンスヘブン地下のアバランチのアジトには踏み入れられない形にしました。クラウドがでられないアバランチだけの会議があったり、爆破ミッション成功を祝う宴会にもクラウドだけ相手にされないことなどで、クラウドの孤独感を演出しています。
しかし、この話には続きがあり、開発途中にチャプター8とチャプター9の間にティファを主人公とした、『なぜティファがコルネオの花嫁候補として行動したか』を体験させるプレイアブルパートの計画がありました。その中でアバランチの秘密基地が登場する予定だったのです。
実際に繋げて遊べる状態にまで開発は進んでいたのですが、クラウドが伍番魔晄炉から落ちて、教会でエアリスと再会するところに、別のストーリーが割り込むことでテンポを阻害していることが気になり、オミットさせてもらった経緯があります。
いつか機会があれば、ティファのストーリーを展開できればよいなという思いはあります。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:なぜ、『FFVIIR』のセブンスヘブンの壁に『FFVII』オリジナル版のセブンスヘブンの写真が掛けてあるのでしょうか。
A:原作をプレイした方々に喜んでいただけるようなイースターエッグとして飾りました。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:マルカートについて、生い立ちや彼が49という数字のタトゥーをしていることなど、何かお話ししていただけますか。
A:黒マントは、重度の魔晄中毒に陥った者が各地に点在しています。黒マントは個別の存在にフォーカスするというよりは、全体として謎めいた一団となるイメージです。今後、原作よりも多くの黒マントが登場し、その詳細が語られていきます。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:『FFVIIR』の本編部分にサイドクエストを追加することに関して、少しでも懸念したことや、追加することによってゲーム全体のペースに影響を及ぼすかもしれないと思うことはありましたか。
A:サイドクエストを追加することに対して懸念はとくに感じていませんでした。ただ、サイドクエストの役割は当初から明確にしていました。
①ゲーム進行に必須の要素にしない
②スラムに住む人々にスポットを当てて世界観の深堀をする
③クエストのクリア状況に合わせてウォールマーケットでの衣装に変化をもたらす
特に②の観点からサイドクエスト個別にオリジナルストーリーが用意されており、ユーザーからも一定の評価を頂けたと受け止めております。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:もともとこの章に用意していたけれども削除することになったクエストはありますか。
また、削除されたのであればその理由を教えてください。
A:削除という話ではないのですが、七番街スラムのサイドクエストの内容を検討している中で、神羅から派遣された宝条の助手からの依頼というネタがでてきました。
このキャラクターが採用されて、さらにゲームシステムにも組み込まれてチャドリーが誕生したという経緯があります。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:『FFVIIR』のストーリー展開において、ジョニーの重要性をより大きくしたのはなぜでしょうか。『FFVII』オリジナル版において彼は、元々はもっと重要なキャラクターとして予定されていたのでしょうか。
A:ジョニーのように原作でNPCだったキャラクターは当時のゲームデザイナーが自由に各街に登場させていました。ジョニーを作り出したのはたまたま当時の私ですが、ジョニーに限らず、神羅課長やアニヤンなど、原作で目立っていたキャラクターは今回サブキャラクターとしてより強調されて登場するようになっています。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:ダーツのミニゲームはとても楽しいのですが、このゲームはどのようにして実現に至ったのでしょうか。また、『FFVIIR』に採用されなかったミニゲーム候補はあったのでしょうか。
A:ダーツはミニゲーム以上にストーリーとしての役割を担っていました。ダーツ前後のストーリーで、伍番魔晄炉爆破計画にクラウドは外されて、アバランチに対して疎外感を感じてもらう必要がありました。そこで、アバランチ全員が地下作戦室に集まっている時に、クラウドが一人で寂しい時間を経過させることをプレイアブルで体験させたかったという狙いがありました。
採用されなかったミニゲームですと、二つ目の「『FFVII』オリジナル版ではセブンスヘブンの地下エリアに行くことが出来ましたが~」という質問につながりますが、地下作戦室にあるサンドバックでティファがトレーニングする要素を検討していましたね。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:ティファがカクテルを作ってくれるシーン。このシェイカーを振る一連の動作もモーションアクターが演じたのでしょうか?難しい点などなかったでしょうか?
A:最初はいろいろな動作が候補としてはありましたが、モーションキャプチャー収録時にアクターの方と話し合いながらティファらしさとリアリティを感じるように演技してもらったものにアニメーターが最終調整を加えています。投げ上げたシェイカーを、体を回転させて取るのは実際にやると難しいので、投げるだけにしたり何度も収録を行いました。
相馬 文志(アニメーションディレクター)
Q:武器成長がこの章で追加されましたね。
宇宙や星をイメージさせるUIになっているように感じましたが、それは意図的にそうしているのでしょうか?
A:ライフストリーム(星のエネルギー)も武器の中に存在して小宇宙のような設定です。
原子、分子の世界を『FFVII』の世界観に落としたイメージでもあります。
武器を成長させていくにしたがって、小宇宙が段々と広がり、潜在的な能力を引き出していくイメージです。
高井 慎太郎(グラフィックス&VFXディレクター)
廖 雪惠(リードUIアーティスト)
Chapter4: 真夜中の疾走
Q:本チャプターは、『FFVII』の原作には全く登場しませんが、この新しい章が必要であると思われた経緯や、なぜ『FFVIIR』において、この特定の箇所に加えたのか理由を教えてください。
A:ミッドガルの物語を補強するときに、アバランチとクラウドの関係性を深めるというのをひとつのポイントとして重視しました。伍番魔晄炉に向かうその前の夜、ジェシー達と一緒にクラウドが行動することで、彼らのプライベートやお互いの友情関係的な親密度合いが深まることを見せて、よりキャラクターに感情移入できるようにしています。壱番魔晄炉につづき、すぐに伍番魔晄炉爆破ミッションが始まりますので、その間のこの夜だけが作戦前夜としてプライベートなエピソードを入れられる場所でした。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
A:原作ではあまり表現しきれていなかった、アバランチ分派やアバランチ本家の関係性を描くという大きな目的がありました。
アバランチ以外の要素だとチャプター4はローチェが大きく取り上げられていますが、実は野島さんの台本に当初から登場していませんでした。ローチェはGバイクのボスとしてバイク操作の上手いソルジャーとしてゲーム中で企画していたのですが、Gバイクで戦ったボスが、七六分室側でのバトルのボスとしても登場するというのは王道の流れとしてユーザーにも喜ばれるだろうと判断に至りました。
その後ローチェは、鳥山、野島さんによってユニークな個性とメインストーリーの組み込みをしてもらったという経緯があります。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:パラシュートで落下するシーン。
よく見ると風圧でウェッジのほっぺたがぶるぶる震えていますね笑
開発チームのこだわりがうかがえるシーンかと思いますが、シナリオ班からそういうオーダーがあったのでしょうか?それともフェイシャル班のこだわりですか?
A:シナリオを見てすぐにフェイシャル班から提案しました。ウェッジの頬だったらプルプルさせた方が絶対おもしろいし今までやったことないから作ってみたいという単純な理由です。
作業していくうちにキャラ班やプログラマーも協力してくれていろんな皮膚のシミュレーションをして、想定していたよりずっと良い感じに皮膚がプルプルしてくれました。
初めてカットシーンで見れたときは感動して何度も見返しました。
岩澤 晃(フェイシャルディレクター)
Q:本チャプターではローチェが初登場します。ローチェは『FFVII』の原作には登場せず、彼についてはほとんどプレイヤーに語られません。彼の過去や目的など、彼について教えていただけますでしょうか。
A:異端のソルジャー3rd。バイク、そしてともにバイクで競い合える友をこよなく愛する。通称、スピードジャンキー。初めてバイク兵からソルジャーに昇進した変わり種。実力としてはファーストでもおかしくないのだが、頑なまでにバイク業務にしかつかないのでセカンドにすら推薦されずにいる。が、本人はとくに気にしていない。
……みたいな設定で考えたキャラクターです。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:私たちはジェシーのテーマが大好きです!曲の構成について、少し教えていただけますでしょうか。この曲において、どのようなテーマを特に想起させようと意図されているのか。また、曲のクオリティについて、全体的にどれくらい満足しておられますか。非常に独特なサウンドにしようと当初から意図されて作曲されたのでしょうか。
A:鳥山からジェシーのテーマ曲は浜渦さんにお願いしたいとリクエストがありました。テクニカルで複雑な楽曲も制作される浜渦さんですが、一方で、心に残るメロディーを持つ楽曲も沢山生み出しているので、その辺りも計算して浜渦さんに発注しました。
ゲーム中では、ジェシーのテーマはアコースティックギターのアレンジとオーケストラのアレンジがありますが、良いメロディーはどのようなアレンジをしても、楽曲の良さは変わらないのがよく解ります。
河盛 慶次(ミュージックスーパーバイザー)
Q:様々なサウンドエフェクトを新規で録音されていると思います。
バイクのエンジン音なども新規で録音されたのでしょうか?
A:素材として収録しています。プロのスタントライダーさんに様々な走りをしてもらい収録しました。ただ走るだけではなく各回転数を維持した音、ウィリーやスリップ等も実際に演技してもらう事で抑揚のある素材を収録する事ができました。
その音を元に『FFVIIR』用に加工してゲーム中、カットシーンと共通したサウンドを作り出しています。
伊勢 誠(サウンドディレクター)
Q:この章では召喚マテリアについてのチュートリアルが発生します。『FFVIIR』には、イフリート、チョコボ&モーグリ、シヴァ、デブチョコボ、リヴァイアサン、バハムート、カーバンクル、サボテンダー、コチョコボ、ラムウ(FF7R Episode INTERmissionより)などが登場しますが、開発過程において、他にも企画された召喚獣はいたのでしょうか。
A:開発の早いタイミングから、原作の召喚獣のラインナップから検討してイフリート、チョコボ&モーグリ、シヴァ、デブチョコボ、リヴァイアサン、バハムートの6種というのは決めていました。リヴァイアサンを含めたのは、原作の体験版で登場した召喚獣だったので一作目から含めたいという私の想いがありました。
その後予約特典用に3種類必要となり、開発終盤でカーバンクル、サボテンダー、コチョコボを追加しました。
召喚獣に関しては制作コストも高いため、企画して没になったものはなく、企画段階で精度高く決定をして、そのまま製品まで制作を進めていました。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:ローチェは、最初は倒すのが難しい敵です。これは『FFVIIR』チームの皆さんが、まだブレイブモードでクラウドのカウンターを使ったことがないプレイヤーに活用してもらおうと、このような仕様になっているのでしょうか。
A:ブレイブモード含め、持っている手を一通り使ってバトルシステムをより深く理解してもらうための立ち位置として設計しています。
もちろん、使わない手があってもよいのですが、理解するポイントが多くなればなるほどバトルが楽になるということは伝えたかったです。
遠藤 皓貴(バトルディレクター)
Q:『FFVIIR』では、可愛らしいネコが頻繁に登場し、ゲーム全体の共通テーマになっていると思うのですが、開発チームの中にネコが大好きな方がいらっしゃるのでしょうか。
A:共通のテーマと言い切れるかはわかりませんが、みんな猫大好きですよ!(もちろん犬も)
猫のモデルを探していた時に愛猫家の共同ディレクター浜口のアメリカンショートヘアーの写真を借りて猫の実装に一役買っていたという逸話があります。
渡邊 勇磨(シニアアシスタントプロデューサー)
Q:バイクレースのミニゲームはオリジナル版をリスペクトしつつも、新しさもあると感じました。
バイクバトルを作るうえでこだわった点、原作とのバランスを考える際に苦労した点などございますか?
A:何度もクリアしてプレイするミニゲームではないので、なるべくゲーム性はシンプルに直感で分かりやすいものにしました。
一般的なバイクゲームのように運転にテクニックが必要になると、操作に慣れるまでに時間がかかってしまうため、コースに対してのコーナリングは自動操縦にしました。そうすることで、ユーザーはターゲットを狙うための左右操作に集中できるようになり、容易にバイクを操作できるように調整をしました。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:フィーラーは、意図的にジェシーの足に怪我をさせようとして、結果的に『FFVII』のオリジナルと同じく、クラウドがアバランチと次のミッションに行くことを迫られます。この連続した流れについて、もう少し詳しくご説明いただけますでしょうか。
A:リメイクでは伍番魔晄炉ミッションのまえにクラウドがアバランチとの傭兵契約が打ち切られ、クラウドが同行しない展開となりそうでしたが、そこへ運命の流れを見守るフィーラーの干渉が起き、クラウドがアバランチとともに行動するようになるという流れになります。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Chapter5: 迷宮の犬
Q:電車に乗っている神羅課長は、なぜあんなにも勇敢にバレットに立ち向かうことができるのでしょうか?!バレットは彼の2倍ほども大きく、手には銃を持っていますが…。
A:そんな意志の強さこそが「神羅魂」なのです。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:バレットとクラウドの会話の終わりに、バレットが勝利のファンファーレの鼻歌を歌いますが、これをシナリオに追加したのはなぜでしょうか?(第1章でも耳にしたかもしれない・・・)ファンにとっては良いイースターエッグでしたがいかがでしょうか。
A:バレットはバトルに勝利したときに得意の鼻歌でファンファーレを披露します。このファンファーレの鼻歌はところどころで上機嫌なバレットやとぼけたバレットの表現として、シナリオのセリフとしても入れることにしました。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:グラシュトライクの巣をはがす動作について。
巣をはがす際に非常に粘り気、粘着性を感じ、とてもリアルに見えました。
こういったイマジネーションはそれぞれ個々のモーションアーティストの感性によって生まれてくるものなのでしょうか?
A:各モーションはキャラの方向性に沿って、担当者が各自で工夫して制作を進めており、リーダーが時々、俯瞰的にチェックする体制で進めています。そのため個々のセンスが問われる事になりますが、はがす動作については巣の表現による所も大きく、ゲーム全体を通して各セクションが連携する事でよい結果が生まれています。
相馬 文志(アニメーションディレクター)
Q:クラウドやバレットと並べて、ティファのキャラクターバランスをとるのは難しかったのではないかと思います。彼女は素早く身軽で、バースト状態の敵のダメージ倍率をスピーディーに上げることもできますし、『FFVIIR』ではどのようにしてこれを可能にしたのでしょうか。
A:キャラクターをチェンジしつつバトルすることで多彩な楽しみを見いだせるようにしたかったので、キャラクターごとに活躍できるタイミングや差別化という点は、よりこだわって設計しました。
クラウド/バレット/エアリスの差別化は割と楽に設計できたのですが、ティファは何を特徴にしたらいいかというところは非常に考えるべきポイントでした。今作の要であるバースト中の遊びと紐づけることでティファの特徴を深められたと思っています。
遠藤 皓貴(バトルディレクター)
Q:この章にはバトルが多くあり、プレイヤーはクラウド、バレット、ティファからキャラクターを操作できます。 ゲームを進める中で、どのキャラクターをより多く使う傾向にありますか。
A:やはりクラウドを中心とした物語ではあるので、クラウドを多く使うことになるであろうという想定で構成はしていました。
ただ、どのキャラクターを多く使うかはプレイスタイルや趣味嗜好によると思うので、どのキャラクターを多く使っても大丈夫な形にはしようとしていました。
遠藤 皓貴(バトルディレクター)
Q:忠犬スタンプのオリジナルデザインを手掛けたのは神羅カンパニーのどの部署なのでしょうか。
A:忠犬スタンプは神羅とウータイの戦争がおこなわれていたときに民衆の戦意向上のための広報活動用にデザインされたのが最初になります。一般的には公開されていない情報ですが、その当時、縮小されつつあった宇宙開発部門の統括パルマーが書いた落書きが元になったという噂があります。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:このゾーンにはいくつかグラフィティが出てきますが、これらについてお話を伺えますか?どんなものから着想しているのか、またそれぞれの作品に特別な意味はあるのか等、お聞かせください。
A:モンスター増殖の温床にもなっている迷宮のような線路網に、血気盛んな若者たちが度胸試しのために侵入して武勇の証としてグラフィティを残していくという設定です。これを2Dチームとローカライズチームとでアイデアを出し合いながら、時に彼らの気持ちになって彼らがいかにも残していきそうな文章や絵柄を作っていきました。
三宅 貴子(エンヴァイロメントディレクター)
Q:ダストドーザーとの戦いで流れる楽曲は『FFVII』オリジナル版のバトルテーマ曲がアレンジされたものですが、『FFVII』オリジナル版のボスバトルのテーマ曲にアレンジを加えたり、新たに作曲したりするのではなく、この楽曲をダストドーザー戦のテーマ曲として選んだのはなぜでしょうか。
A:オリジナルでは、主な中ボスバトル曲は1曲でしたが、現在のゲームデザインに併せると1曲では少なすぎるので、リメイクでは、ボス曲を追加しています。追加したボス曲が新規曲ばかりだとユーザーの思い出ともリンクしないので「闘う者達」「更に闘う者達」のアレンジ版を多数製作しています。
河盛 慶次(ミュージックスーパーバイザー)
Q:螺旋トンネルで列車が通る際に、我々の視点(カメラ)も揺れて非常に臨場感のある体験ができました。こういったこだわりはどのように生まれるのでしょうか?初めから想定されていたのか、試行錯誤していくうちに追加されるものなのでしょうか?
A:線路内を移動しているという緊張感を感じてもらうというコンセプトがあったのですが、間違えるとクラウドが列車にはねられてしまうことは、ファンから望まれないだろうなとも考えていました…。
そこで、列車が横を通る臨場感をユーザーに感じてもらおうと、ライトやSEやカメラ振動など演出できるものを積極的に取り入れています。また、プレイヤーの位置と列車の走るタイミングを綿密に計算していて、どう操作してもプレイヤーがひかれることのないタイミングで列車を走らせるなど調整をしています。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Chapter6: スラムの太陽
Q:この章では楽曲「Tightrope」が使われていますが、もともとこの楽曲は、『FFVIIR』についての情報出しが再び行われた際、2019年のState of Playで公開されたトレーラーで採用されていたものですね。この楽曲は、今作の楽曲のなかでも初めの段階で出来上がっていたものなのでしょうか。
A:一番、最初に作成した新曲になります。元々はダンジョンで流れる新規のバトル曲のテンション感やアレンジ具合は、どういったものがマッチするんだろう?と探る意味もあって製作され、トレーラーの楽曲に採用された後に、四番プレート内部で鳴らす事が決まりました。
河盛 慶次(ミュージックスーパーバイザー)
Q:章の中で、ティファがプレジデント神羅の演説に言及する箇所がありますが、彼女にとって非常に印象深かったことがわかります。プレジデント神羅は、大層な演説をするような指導者なのでしょうか?また、彼の演説がティファの記憶に残ったことには何か特別な理由があるのでしょうか。
A:ティファに限らず、ミッドガルの住人はみな神羅カンパニーによって暮らしを支えられています。政府広報のような市民生活向けの細々とした発表はミッドガルのドミノ市長や各部門統括にまかせていますが、神羅カンパニーとして重要な局面ではプレジデント神羅自身が登場することもあるというような形です。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:巨大ファンの前を通る三人のシーン、今にも飛ばされそうな風圧で手に汗握りました!
風圧を感じるために工夫した点はございますか?
また、あのファンでクラウド達が受けていた風圧は風速で言うとどれくらいだったのでしょうか?
A:見た目としては、風速20m/s位の勢いのある風が吹いている状態をイメージしています。シミュレーションで動いていますが、髪や服の風の揺れに対しての設定は、ゲーム中の大部分をしめる穏やかな風からやや強い風に対しての動き方に拘って微調整しているため、強風時に風の強さだけを単純に大きくしても求める動きが出づらく、ファンの前のような特別な場所は、キャラ別、スカートやベルトといったパーツごとに個別の設定を行って求める動きを表現しています。
相馬 文志(アニメーションディレクター)
Q:このゾーンを走っていると、ミッドガルのスラム街が眼下にあります。かなり高さを感じましたが、エフェクトや遠景を設置する上でよりプレイヤーに「高い」と感じてもらうためにした工夫などございますか?
A:プレート内部とスラム街との間の空気感を何度もプレイしながら調整しました。クリアになり過ぎると近くに感じてしまうし、フォギーになり過ぎると街のディティールが消え高さを感じなくなるので、その間の見え方になるようにしています。
山口 威一郎(ライティングディレクター)
Q:ミッドガル周辺に出てくるベンチはとても感じがいいですね。こういった休憩場所をどんなものにするかについては、何か他にもアイデアはあったのでしょうか。
A:ベンチと自販機は私の一存で決めさせてもらいました(笑)
あくまでゲームシステムの要素になるため、世界観からちょっとだけ浮いているほうがよい(目立つ意味で)けど、リアリティが全く感じないわけでもないという曖昧なラインを狙う必要があると考えていました。
休憩場所として伝えるのに親近感がある表現ですので、開発序盤からベンチと自販機でいくと決めていましたね。
浜口 直樹(共同ディレクター – ゲームデザイン/プログラミング)
Q:バレットは魔晄のにおいがすると言っています。これは、以前から開発チームで考えていたことなのでしょうか?魔晄は、一体どんなにおいがするのでしょうか…。
A:「におい」というのはゲームがVR(バーチャルリアリティ)として進化した際にもなかなかプレイヤーが体験できない要素として残ると思います。なので、みなさんの想像力を働かせてほしいところです。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:バレットのトレジャーソングのアイデアはどなたが考案されたのでしょうか。
また、どのようにアイデアを練って最終版のシナリオに組み込まれていったのでしょうか。
A:バレット役の声優さんが、セリフにアドリブでメロディをつけて演じてくるときがありまして、そういったボイス収録をつづけていくなかで、ゲームデザイン上あとから追加されたセリフであったりしたときに演出でメロディ付きのセリフが入れられていきました。
鳥山 求(共同ディレクター(シナリオデザイン))
Q:このチャプターの地形構造はかなり凝っていると感じました。
どのような着想からこのマップを設計されたのでしょうか?また実際に完成するまでに苦労した点などはございますか?
A:担当の3Dアーティストがメカニック好きの人間だったので、知識や発想をいかんなく発揮してアイデアを出してくれました。苦労した点は、入り組んだ構造をどうやってストレスなく進ませる視認性にするかというところでした。
三宅 貴子(エンヴァイロメントディレクター)
Q:換気システムを止めて、一分以内に敵を排除するEXクエストについて。
プレイヤーにとっておそらく物語が始まってから、初めてバトルにおいてチャレンジを求められるシーンかと思います。この一分といった設定や敵の数など、どのような考えの元で難易度設定がおこなわれたのでしょうか?
A:寄り道要素で、クリアすることが必須でないため、少しだけ挑戦的な内容にしています。
弱点属性や、バーストを含めしっかり狙っていかないと突破できないくらいの難易度を目指して調整しました。
遠藤 皓貴(バトルディレクター)
Q:エフェクトの考え方をこの章で聞かせてください。
例えば「炎」は我々の現実世界にもありますが、魔法というものはありません。
そういった中でクラウドたちが使う「魔法の炎」はリアリティとファンタジーの境目にあるように思います。
現実に寄せれば面白くないですし、ファンタジーに寄せればこのフォトリアリスティックな本作の中で浮いてしまいます。そのあたりのバランスはどのように見極めていったのでしょうか?
A:現実の炎でも魔法の炎でもシェーダーは同じなので、フォトリアルベースな考え方は変わりません。
ただ現実の炎は煙や灰、何が燃料で燃えているのかというところは意識して作成しています。
魔法の炎はエミッシブパーティクルやオーラ的な装飾等を施して煌びやかに見えるように演出し非現実感を演出しています。
高井 慎太郎(グラフィックス&VFXディレクター)
Chapter7~11はこちら!
Chapter12~16はこちら!
Chapter17~18はこちら!
- FINAL FANTASY VII 25th Anniversary特設サイト
https://www.jp.square-enix.com/ffvii_25th - 『ファイナルファンタジーVII リメイク』公式サイト
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