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  • 2020.08.05

『ファイナルファンタジーVII リメイク』の世界を深堀りインタビュー!~前編~

大好評発売中の『ファイナルファンタジーVII リメイク』ですが、特にオリジナルの『ファイナルファンタジーVII』を遊んだことのある方には、これは!と思うような仕掛けがたくさんありましたよね。
今回はFFポータルスタッフが実際に遊んでみて疑問に思ったことや、さらに深堀ってみたいことを『FFVII リメイク』開発チームにぶつけてみました!

ゲーム中では語られない隠された設定や制作意図について、Co-Director(SCENARIO DESIGN)を務めた鳥山求さんが答えてくれました!まだあなたの知らない『FFVII リメイク』の世界、前後編に分けて公開いたします。

●『FFVII』のメインテーマが七番街スラムで流れてびっくりしました!このようにした意図はあるのでしょうか?

鳥山:『FFVII リメイク』では七番街スラムが何度か訪れるホームタウンとして機能していたので、帰ってくるといつも暖かく迎えてくれる故郷のようなイメージで、オリジナル版でのワールドマップの曲でもあるFFVIIメインテーマをあてました。リメイクの物語はミッドガルまでの物語でしたが、音楽的にはミッドガルで区切らずに、オリジナル版で流れていた曲のコンセプトとイメージがあうところには使用しています。

●ティファがセブンスヘブンでふるまってくれたお酒はなんですか?

鳥山:一杯目はお店の名物「セブンスヘブン」、スラムをたくましく生きる元気の出る味です。
二杯目は「コスモキャニオン」。コスモキャニオンの大地をイメージした赤色のカクテルです。
その他お店のメニューには、緑色のカクテル「ライフストリーム」などもあります。
ティファのカクテルシェイクは派手なアクションですが、持ち前の運動神経とカウンターに座る常連さんは大技にはチップを気前よく払ってくれるので、うまくなったんです。

●チャドリーは今回の美少年枠ですか?彼の生い立ちが気になります。

鳥山:クラウドたちの年齢層よりも若い少年枠ということで、チャドリーはまあそういうポジションですね。生い立ちはゲーム内でバトルレポートをクリアすると語られますので、かなり難しいバトルもありますが、チャレンジしてみてください。

●七番街スラムには猫がすごく多いですが、開発チームに猫好きがいるのでしょうか?

鳥山:ウェッジが猫好きなので、スラムの各所から迷いネコを集めてしまい、増えてしまいました。開発チームではCo-Director(GAME DESIGN/PROGRAMMING)の浜口が猫を飼っているので自分の猫をモデルにしていれてもらったりもしていました。私としては犬派のことも考えて、バランスとるように犬を増やしてもらいました。アパート天望荘の大家のマーレのそばに犬がちょこんと寝そべっているのはその影響です。

●ウェッジの猫がだいぶ大きい気がします。やはり飼い主に似たのでしょうか?

鳥山:ウェッジが自分の食事の回数と量にあわせて猫ちゃんたちをお世話しているのでスクスクと育ってしまいました。

●クラウドの母、そしてティファパパは『FFVII』では名前がありませんでしたが、『FFVII リメイク』で命名されたのでしょうか?

鳥山:当時の設定画に書かれていた名前が定着しているので、リメイクでは、クラウドの母はクラウディア、ティファパパはブライアンとなっています。が、ティファパパのほうは今回セリフもありませんで、開発通称名は「死体」と呼ばれていました。

●プレートの下は植物があまりないと思うのですが、エアリスの家の周りだけ大量の花が咲いているのはなぜでしょうか?

鳥山:伍番街スラムの外には大きな川が流れていて、エアリスの家や、街はずれの朽ちた教会には地下からのライフストリーム成分が多く含まれた、きれいな水がわいています。この水源をつかって、エアリスが丹念に花たちを育てています。エアリスが古代種だから、天然の水や花が生き生きと惹きつけられているのかもしれません。

●エアリスの家を夜にこっそり抜け出すところ、失敗するごとに障害物が減っていくような・・・?

鳥山:エアリスがクラウドを怒りつつも、次には抜け出しやすいように少しずつ片づけています。ちなみに、あそこのエアリスがクラウドを叱るセリフはプレイヤーをびっくりさせたくて、ホラー調に聞こえるようにしました。抜けだした後に待ち伏せされていますが、エアリスの手の内で遊ばされていたのかもしれません。そう思うと、こわいですね。

●モグヤ、子供なのに売ってるアイテムがすごくて不思議です。どこから仕入れているのでしょうか?

鳥山:モーグリコイン集めには熱心な大人のコレクターも多いので、そのつながりでレアなアイテムの仕入れができるコネクションがある設定になっています。伍番街スラムでは子供たちもたくましく生活しているという面を描いています。

●ルードは、女の子には手心を加えているんでしょうか?ひたすら眠らされてしまいました。

鳥山:オリジナル版でルードがティファには攻撃しないという設定があったので、女性キャラクターには積極的には攻撃をしない形にしました。さすがに一切攻撃しないとバトルが成立しなくなるため、すこし手加減して、眠らせるということに落ち着きました。

●スラムエンジェルはどのようにして生まれたのでしょうか?

鳥山:ミレイユという『FFVII』のメテオ災害後の外伝小説(ファイナルファンタジーVII外伝 タークス~ザ・キッズ・アー・オールライト~)のキャラクターを登場させることになり、彼女がふつうにスラムに暮らしていた時代に何をしていたかなというのを深堀して、スラムで活動する謎の義賊「スラムエンジェル」という設定が生まれました。

●キリエ、レズリーもその外伝小説のキャラクターですが、彼らもなぜ『FFVII リメイク』に登場することになったのでしょうか?また今回付け足された設定はあるのでしょうか?

鳥山:キリエ、レズリーもメテオ災害後の外伝小説で描かれたキャラクターですが、この当時からもスラムに住んでいるということで登場させることになりました。『FFVII リメイク』では、オリジナル版から後に生まれたFFVIIシリーズの様々なキャラクターを登場させて包括するというのが当初からありました。小説の設定につながるように、それぞれの過去にあたる物語を考えています。レズリーはコルネオの部下として本編ストーリーにも絡めたので出番が多くなりましたね。

●街行く人々―いわゆるモブキャラにも各々個性が感じられます。お気に入りのキャラクターはいますか?

鳥山:オリジナル版で私が制作していたモブキャラのセリフが、そのままリメイクされたキャラは懐かしいものが多いですね。なかでも七番街スラムの駅でイチャイチャしているカップルはお気に入りです。



鳥山さん、ありがとうございます!

インタビューの後編は8月12日(水)にFFポータルにて公開予定です。
お楽しみに!

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『ファイナルファンタジーVII リメイク』公式ページ
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